イタリア料理のコツや食材のことミシュラン東京一つ星獲得レストラン リストランテ濱崎の濱崎シェフに聞きました!

掲載日:2007年11月26日  [3/3ページ]このページを印刷する

イタリアンに欠かせない、
オリーブオイル、チーズについて

――オリーブオイルって、種類も値段もさまざまですよね。そのままサラダなどにかけるならエクストラバージンが良いだろうって思うのですが、やっぱり高いものを選んだほうが良いのでしょうか?
早めに使い切った方が良いように思うのですが、大瓶のものはすぐには使い切れません。どのくらいの期間もつのでしょう。

濱崎 オリーブオイルオリーブオイルも原料のオリーブによって味が違うので一概にどれがいいとは言えないんです。安いからそのまま使えないということもないので、まず自分の好みのオリーブオイルをみつけるためにいろいろ使ってみるのが一番です。

なかなか使い切れないということですが、冷暗所で保存すればすぐに傷むようなことはありません。でも、開封すれば風味は落ちていくので、できるだけ少量入りのものを選ぶか、ドレッシングだけでなく野菜を炒めたり肉を焼いたりするときにも、どんどん使うといいですよ。ただ、エクストラバージンオリーブオイルは香りが立つので、好みによっては加熱する場合はサラダ油で割って使ったほうがいいですね。

――イタリアンレストランではいろいろなチーズを使うと思うのですが、上手な保存方法を教えていただけますか。
料理に合わせてブルーチーズやモッツァレラチーズなどを買うと、その時使って、しばらく使わないことが多いので、硬くなってしまったりすることがあるんです。長いことおいてしまうと、傷んでるんじゃないかと心配になったりして捨ててしまうこともあります。チーズ

濱崎 モッツァレラチーズに関しては、使い切ってしまうのが一番ですね。どうしても残ってしまったら冷凍して、解凍したものはピザにのせたり肉にのせたり、加熱調理して食べるようにしましょう。一度冷凍したものは中の水分が凍ってしまうので、解凍したときにスが入りパサパサになって、食感が損なわれるんです。

ブルーチーズは光を嫌うので、ラップでしっかり包み、さらにアルミホイルで包んでおくといいですね。硬くなるのは乾燥のせいだと思うのですが、そうなったら食べない方が良いと思います。

チーズはすぐに悪くなるということはありませんが呼吸をしているので包みっぱなしにせず、2〜3日おきにラップをはずして余分な水気を拭き取り、包み替えるといいですね。いずれにしても日にちがたつと風味は落ちるので、できるだけ早く食べきるようにするのが何よりです。

こんなことまで聞いちゃいました!

――お店で新しいメニューを出すこともあると思うのですが、濱崎さんは新しい料理をどうやって考えているんですか? 今までに、失敗作みたいなものもあるのでしょうか?

濱崎 失敗作はもちろんありますよ。
新しいものを作ろうと思うときには、過去のものを見返します。伝統的な料理のレシピとか、昔買った料理の本とか、昔自分でよくつくっていたものとか。そういう昔のものを見て、そこに何かを加えたり引いたりして考えていくといろいろなヒントが出てきます。

まったく新しいものを考えるのではなく、過去のものを現代の調理法でつくってみるとか、過去のレシピに新しい食材を足すとか、足し算、引き算しながら新しいものをつくっていきます。

――イタリアで修行していたときには、現地のおいしいものをたくさん食べていたと思うのですが、濱崎さんが好きなイタリア料理ってなんですか?

濱崎 ボンゴレ好きなのはスパゲッティです。店では賄いが2回あるんですけど、そのうち1回はスパゲッティだから、ほぼ毎日食べていますね。家でもよく食べるから本当に好きですね。アーリオオーリオとかボンゴレとか、とくに魚介を使ったものは好きだし、得意です。生まれたのが鹿児島の港町だったので、慣れ親しんでいる感じがいいんでしょうね。

イタリア料理に限らず、もともとこってりした料理はあまり食べないし、さっぱりしたものが多いです。あとは、うちの奥さんの手料理が好きです。

――お店にはいろいろなお客様がいらっしゃると思いますが、リストランテ濱崎にとって嬉しいお客様、嫌なお客様って?

リストランテ濱崎の濱崎龍一シェフ濱崎 やっぱり、マナーが悪いお客様は困ります。単刀直入に言うと、僕が嫌だなと思うことをするお客様はみんな嫌だし困るんですけど、最近はほとんどいませんね。

うちの店ではどれだけゆっくり召し上がってもかまわないし、他のお客様の迷惑になるようなこと以外は、できるだけ自由にくつろいで過ごしてもらおうと思っています。まあ、常識の範囲内で、ですけど。

開店当時はスタッフが不慣れなこともあっていろいろありましたけど、最近は気になるお客様はあまり見かけません。以前はテーブルについたまま携帯で話しているような光景も見かけましたが、まわりを見ればそれがふさわしくない行為だってことも理解していただけると思います。

――オーナーシェフという立場だと、料理をつくるだけではなくお店の経営のことや従業員のことなども考えなければいけませんよね。ストレスも多いのではないかと思いますが、濱崎さんのストレス解消法は?

濱崎 1時間でも時間ができると水泳をしますね。休日は釣りかな。できるだけ仕事のことを考えずに、頭の中を空にする時間をつくるようにしています。ずっと仕事のことばかりじゃ続かないですよね。

でも、自分で店を始めて、3年目くらいまではストレスってそれほど感じたことはないんです。ストレスはあったと思うんですけど、気にとめてなかったんでしょうね。それが少しずつ続けてくるうちに、店のこととか従業員のこととか、改めていろいろ考えるようになって意識し始めたという感じです。

意外に神経質なので考え込んだり、気分が落ち込んだりしてしまうこともあるんですけど、それを気にしていると余計に悪い状態になるじゃないですか。だから、できるだけそういうことを考えずに夢中になれるものをみつけておくとか、自分の逃げ場所をつくっておくとか、職場環境を良くするようにするとか、いろいろやっています。

【プロフィール】
濱崎 龍一さん
濱崎 龍一 (はまさき りゅういち)
『リストランテ濱崎』オーナーシェフ。
1988年にイタリアへ渡り、フィレンツェやマントヴァのレストランで修行を積む。89年に帰国し、乃木坂の『リストランテ山崎』に入店。93年より8年間同店のシェフを務め、01年12月、南青山に『リストランテ濱崎』を開店。季節の野菜をたっぷりと使い、素材のおいしさを生かしたオリジナリティあふれる料理が注目を集めている。 ミシュラン東京一つ星獲得。
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